榮山寺八角堂

国宝の八角円堂内部は奈良時代の天井画、柱絵がまだ残っています。書かれている絵は正倉院宝物にも通ずるものがあり、天平を感じます。

栄山寺の八角堂は天平宝字7年 (763) 頃、藤原武智麻呂夫婦の菩提を弔うためにその子仲麻呂が建立したそうです。内部中央の須弥壇の上につけられた天蓋風の天井やその柱には、創建まもなく描かれたと思われる菩薩像や飛天、宝相華、花鳥などの色彩文様が残っています。ご本尊は現在阿弥陀如来坐像です。
令和3年10月、特別公開でご住職の説明を受け堂内を拝観しました。

国宝の建造物自体はすごくしっかりした印象なのですが、重要文化財である内陣の絵画はひどい傷みようです。もう何が描かれていたのか、まったくわかりません。柱に天女？の顔などが残っているらしいのですが、私には認識できませんでした。本堂左手の資料室に掲示されているパネルで、過去に撮られた絵画を見ることができます。人々の信仰のために傷むことを承知で扉を開けるってすごいと思います。
追記　令和3年11月。今回のお参りでようやく柱に描かれた天女？のお顔を確認することができました。

全く予定外で榮山寺を参拝したのですが、国宝の『八角堂』の中を拝観出来ました。佳い感じでした。

八角堂といえば法隆寺夢殿や興福寺北円堂などを連想してしまいますが、どこの八角堂も景観的に落ち着いていて、荘厳な立ち姿に魅了されてします。栄山寺八角堂も国宝で季節ごとに雰囲気も変わり飽きないお堂。

行った日が平日だったので、誰も居なくて、それがかえって良く、ゆっくり拝見でき神々しくて、凄く心が凄く落ち着きました

不便なところにあるが、なるべく再訪したい寺社の一つです。