法隆寺東院夢殿

法隆寺夢殿。

八角形が印象的な建物。法隆寺 大宝蔵院を出て左に曲がり、直進、徒歩で5分弱くらいの距離にある。

夢殿には、聖徳太子がモデルだとされる救世観音が安置されている。それは、常に公開しているわけではないので、タイミングが合うと見られることもある。自分は今まで3回くらい見ることができた。

明治時代まで、この夢殿で保管され封印されていた仏像を、アメリカの東洋美術史家･哲学者のアーネスト･フェノロサが「開けろ｣と要求し、開けてみて出てきたのが救世観音。なかなか強引だったが、良いものを出させたフェノロサ。

その後、疫病 (えきびょう) などが流行らなくて良かった。「ほれ、見たことか! あんなものを開けるから、祟 (たた) りが起きた! 」と言われかねない状況。

皆さんが撮られている南西からの姿が、旧一万円札の透かしのデザインになっている。

夢殿 (ゆめどの) は広い広い法隆寺境内の東の方にあります。ずっしりとした八角形の建物で、739年創建です。

行信僧都 (ぎょうしんそうず) という奈良時代の高僧が聖徳太子を偲んで建てた上宮王院 (じょうぐうおういん) という伽藍 (がらん) の中心となる建物です。中に太子と等身大の秘仏救世観音像 (くせかんのんぞう) が安置されていて、建物の中は静かで、神秘的な空気に包まれた場所でした。
(訪問：2022-09-17)

国宝の百済観音像で有名です。この観音様にはいろいろな逸話がありますので、調べてみると面白いかも。